【創作】友情 2/2

 

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結人: おー、お前ら、こんなところで何してん?

弘明: 結人おおおおお!!!!(胸倉をひっつかんで力任せに前後に揺さぶる)てんめええええ!!!今すぐ瞬に謝れ!!心の底から瞬に謝れえええ!!俺は親友としての過ちを謝ったぞ!!あと俺にも謝れえええええ!!!(目が血走っている)

結人: えっ!!?ちょっ!!何!!?

弘明: ちょっと何じゃねええええ!!謝れよ!!!瞬と俺に!!!!

結人: ゲホゲホッ、謝る?お前らに?(喉を押さえながら)

弘明: そうだっ!!

結人: なんでお前らに謝るんだよ

弘明: うるせえええ!!!俺はともかく瞬には謝れ!!!

結人: 瞬?あ、アレか、ごめん☆

弘明: そんなんで許されるかああああ!!!!心の底から謝れ!!土下座しろ!!頭が地面にのめり込むくらいまで謝れええええ!!

結人: なんなんだよ、弘明、お前今日おかしーぞ。アレだろ?いつものぷりんだろ?

弘明: そうだ!!!でも今日はいつもと違う!!俺は真実を知ってしまったんだ!ぷりんは彼女のことなんだよ!!

結人: そうだよ

弘明: お前、知っていたのか!?

結人: 知ってるも何も、お前が最初にぷりんって言って仲裁してきたじゃん。最初はよく分からなかったけど、俺が瞬から盗るもんってそれしかないからな。なんでお前がぷりんって毎回言ってるのは不明だったけど。お前、何も知らずに仲裁してたの?今まで?十年近く?

弘明: ぐぬぬ

結人: あー、だからあんな気軽に仲裁してきたんだ。「ぷりん盗られたくらいで喧嘩は止そうぜ。俺らの仲じゃんか、瞬も俺に免じて結人を許してやってくれ」だっけか?

弘明: やああああめええええろおおおおお!!!そのことはもうすでにさっき瞬に謝ったんだ!!俺は!!ってゆうか結人、お前、モテないからって瞬の彼女ばかり盗って恥ずかしくないのか!?

結人: 俺モテるよ。彼女途切れたことねーし

弘明: うそだ!

結人: うそじゃねーって。なあ、瞬。

弘明: なんで瞬に聞くんだ!俺ですら知らないのに瞬がそんなこと知るわけないだろ!瞬も言ってやれ!変なフリ寄越すなって!

瞬:  知ってる。結人宛ての手紙を何回も届けた。

弘明: は?

結人: 直接告ってくる子もいれば、瞬経由でラブレターを渡す子もいたんだよ

弘明: なんだよそれ!俺それ知らねーんだけど!

結人: 仲介を頼まれなかったからだろ

弘明: なんで俺に仲介を頼まないんだよ。

結人: 女子から嫌われてたからだろ

弘明: え、俺、女子から嫌われてたの?

結人: そうだよ。お前、無意識でアレをやってたわけ?すごいな。

弘明: アレってなんだよ。

結人: お前、高校のときによく瞬と女子が話してるところを「散った散ったあ」って割って入ってたろ。アレだよ。

弘明: あれは瞬が困ってたから助けたんだよ。なあ、瞬。

瞬:  コクリ

結人: 瞬はな。話しかけてた女子の中には瞬目当ての子もいたんだよ。女子視点から考えてみろ。一生懸命に好きな奴に話しかけたのに、追い払われたら嫌いになるだろう。

弘明: そうだったのか。俺は瞬をからかっているのかと思って、助けようとして割って入っただけなのに。なんで教えてくれなかったんだよお

結人: 瞬に頼まれて知っててやってるのかと思ったんだよ。まさか知らないでやっていたとはね。そもそも瞬が自分で対処すればよかったんだよ。

瞬:  なんかぐいぐい話しかけれて怖く何も言えなかった。弘明には感謝してる。

弘明: おお、瞬んん。でも俺には言ってほしかったあ

瞬:  ごめん

結人: 話は逸れたが、だから俺はモテてたんだよ

弘明: はっ!じゃあなんで瞬の彼女を盗るんだよ!

結人: ん~、気まぐれ☆なんちゃって☆

弘明: ふざけんな!そんなんで許されると思うなよ! 瞬も何か言ってやれ!彼女盗られたんだぞ!

瞬:  もう慣れた

弘明: 慣れんなああああ!!!

結人: ケラケラ

瞬:  無

 

ーーーーーー

弘明: 大声出しすぎて頭痛くなってきたあ。本当に俺の知っている瞬と結人か?俺が過ごしてきた青春が急に幻な気がしてきたよ。俺たちいつから道を違ったのか…。だんご三兄弟と噂され、ずっと一緒、ずっと同じだと思っていたのに…

結人: だんご三兄弟って言いだしたの俺らだよ

瞬:  結人

弘明: え、ずっと一緒にいる俺らを見て周りが言い出したんじゃないのか?

結人: いや、実は…

瞬:  結人!

弘明: なんだ!まだ俺に何か隠していることがあるんだな!?教えてくれ!この際だから全部!

結人: だって、瞬。

瞬:  …コクリ

結人: そもそも俺らずっと一緒にはいるけど、同じだったことなんて一度もねーよ

弘明: いや、中学のときクラスのマドンナの白鳥さんのことを三人同時に好きなって告白しに行ったろ。少なくともあのときくらまでは同じだったんじゃないのか。

結人: あ~、あれはお前が白鳥さんのことを好きだって言うから調子づかせて告白する流れにしたんだよ。んでノリで付いて行っただけ。

弘明: うそだろ?だって三人で。瞬、お前もか!?
瞬:  そうだったのか

結人: え、お前今更何に気づいたの?

瞬:  弘明が白鳥さんのことを好きで告白しに行くのを見守るために付いて行った。まさか俺も白鳥さんに告白したことにされていたなんて。

弘明: いや、お前それはおかしーだろ。お前も白鳥さんの事を好きだって言ったろ

瞬:  白鳥さんは優しいから人として好きだった

弘明: おいおい、あの場で俺の白鳥さんへの恋心をさんざん聞いておいて人間として好きってなんだよ。いくら俺らが親友でも、あの場で人としての好意と恋心との判別つくわけねーじゃん。ふん!でもお前らがどう思っていようと結局は三人とも振られたわけだ

結人: そうなんだけど、白鳥さんは瞬の事が好きだったよ

弘明: いやいや、いいって、そういうの。現に振られてるんだから無理がある

結人: 正確には俺と瞬のBL設定で受け役の瞬が好きだったんだよ

弘明: びー、える?

結人: そこからか。BLとは「ボーイズラブ」の略称で、要は男同士の恋愛のことな。

弘明: え!お前らそういう…!

結人: いいから聞けって。男同士の恋愛が好きなそういう思考の人がいて、本や漫画、最近ではドラマもあるんだよ。その中の一つに仲の良い男子をみると、妄想して楽しむ人がいるんだよ。俺の周りでは女子が多かったな。

弘明: へぇ、え!じゃあ、俺も(照)

結人: まあまあ、順を追って話すから。んで、白鳥さんは俺と瞬が恋愛してる設定で、瞬が受け役、要は女役だな。その瞬が好きだったってことだよ。

弘明: な、なるほど。でも白鳥さんは瞬のことが好きだったんだろ。じゃあ、なんで振るんだよ

結人: いや、全然わかってねえじゃん。俺と恋仲かつ女役の設定の瞬が好きだから。ん~まあ強めのファンだな。アニメのキャラ好きでも付き合えないだろ?そんなかんじ。

弘明: お~う

結人: よく分かんねえか。俺も最初聞いたときよく分からなかったし。今でも正直よくわからん。んで、本題のだんご三兄弟の件だが、俺と瞬のBLファンが結構いて、その中の一部に気性の荒い奴らで変な呼び方が流行ったから、俺らで別の噂を流して中和したってわけ。

弘明: よく分からなかったけど、お前らも大変だったんだな。勝手に恋仲にさせられたあげく、変な呼び名まで。ちなみに何て呼ばれてたんだ?

結人: 明暗…

瞬:  結人!

結人: 瞬よお、ここまで話して真実を伝えない方が弘明にとって酷だよ。傷つくのは一瞬よ。

瞬:  …コクリ

結人: 明暗美顔メンズと視界に入る目障りなハエ

弘明: え…はえ?俺のこと…?

結人: まあ、そうなるな

弘明: なんでえ!俺なんかした!?

結人: 気性の荒いファンに何かしたんじゃね?

弘明: 全く心当たりない!お前らと一緒にいたのが目障りだったってことかよ。なんだよそれ、理不尽だよ。今後、どんな顔して同窓会行けばいいんだよお(泣)

結人: 同窓会行く気なんだ。意外とメンタル強いな。ちなみにだんご三兄弟の案は瞬だぜ。瞬、お前、ぷりんとか食べ物だっかりだな。

瞬:  …

弘明: そ、そうか、この話はかなりきついぜ。まあ、聞いたのは俺だもんな。自業自得だな、他に俺に隠し事はないか

瞬:  小学生の時、俺が道端で拾ったチョコを結人に奪われそうになった話、アレは道で拾ったんじゃなくて2組の佐藤さんからバレンタインデーで貰ったやつなんだ。

結人: そんなこともあったな、つーか、今更そんなカミングアウト弱えって(笑)一連の流れで弘明に耐性ついたろ。

弘明: そうだったのか…。Orz。あの頃から俺らは違ったんだな。せめて小学生の思い出は一緒だと思っていたのに。お前ら本当に俺と青春を共にした瞬と結人だよな?なんか俺の知らない事実が多すぎて一気に老けた気がする。同じ青春を過ごしても見る角度によって全く別物になるんだな

結人: なあ、もう帰ろうぜ、腹減ったし。

弘明: そうだな。惣菜でも買って…

瞬:  結人、なんで今まで彼女を盗ったんだ

結人: どうした急に

瞬:  色々カミングアウトした今、そのこともはっきりさせたい。

弘明: そ、そうだったな、そうだな。結人、なんでなんだ。

結人: あー、俺らの友情を誰にも邪魔されたくなかったんだよ

瞬:  結人…、そうだったのか

弘明: お前、結人

結人: 照れくさくて言えなくてごめんな。これで晴れて俺たちの友情も


再確認できて、より強固になったな!これからもよろしくな!

瞬:  コクリ

弘明: おう!ってなるかー!!色々納得できんー!!!!

                               完